釜石の一日
12月22日
こんばんは全国心理業連合会 プロフェッショナル心理カウンセラーの山下です。
岩手県釜石市にカウンセラーが常駐をさせて頂くようになって半年が過ぎました。木々の葉が落ち、お花もなくなり、仮設住宅の周りは閑散として、心までも寒く感じてしまう様に感じます。
そこで仮設住宅の周りを少しでも明るくして笑顔になって頂けるよう リボンで輪飾りを作り、仮設の壁面を色とりどりのリボンで飾ろうというリボンプロジェクト企画し、皆さんによびかけたところ、たくさんのリボン&メッセージカードが集まりました。
ご協力くださったみなさんありがとうございます。
皆さんから送られたリボンをつなぎ、釜石のみなさんが厳しい冬を少しでも暖かく過ごせるように、仮設の壁面にディスプレイしていきます。
色とりどりの綺麗なリボンはきっと釜石みなさんのこころを和ませてくれると思います。完成したらまたブログでご紹介しますね。
今日の釜石移動はいつもとちょっと違います。
何が違うかというと‥。
本日は我々のチームリーダー下山先生とセラピードックのらずと一緒に釜石に出発です。
今回のらずを連れての活動に至った理由としては、震災から2年9か月がたった今、仮設に住んでいる方々の行動に変化があったからです。
みなさんは震災直後からこころ安らぐことができず、今日まで休むことなく走り続けてきました。
だからこそ今、人と接すること、話をすることに、疲れと疲労を感じはじめ、ご近所の方々と挨拶をすることも、しんどいと感じている方が増えています。
そしてイベントなどの参加を避けるようになっていきました。
しかし寒い季節に向かって、人と接する時間が減ってしまうと、いつの間にか、家に引きこもり、いっそう人とかかわることを避けるようになってしまいます。
だからこそ、セラピードッグやハムスター、小鳥などの小動物と訪問をさせて頂き、命と触れ合うことで生まれるあたたかさを感じて頂く。そのメッセージから、ひとりでは無いみんながいる。そのような、前を向く一助をお届けできればと思いこの活動を行うに至りました。
釜石の皆さん、よろしくお願いいたします。
初めての6県越えにチャレンジ。安全運転で行ってまいります。
写真は福島県国見にてちょっと一息。らずは元気よく走り、われわれは冷たい空気を胸いっぱいに吸い込み、深呼吸。
体内の酸素をいれ変え、そしてストレッチをして、縮こまった体の血液の流れを良くさせます。
眠気防止の栄養ドリンクもいいですが、こうやってちょっとした行動で命の器と言われる体の循環を良くすることは
心身ともに集中力を回復させます。
さあ体のコンディションを整えて釜石をめざして出発です。
初めての600Km移動。戦略的回復をとりいれたことで成し遂げることができました。
釜石到着後、頑張った自分を承認し、プチ達成感を漫喫して、頑張り続けた体にもお礼を言って改めて本日の活動に向けての回復の時間をしっかりと取りました。
12月23日
さあ今日の活動のはじまりです。
目が覚めたら、ずっと同じ体制で運転していたためか、筋肉痛になっているところも(笑)
そんなことはさておき、本日は釜石の活動でアニマルセラピー訪問をするのは初めて。みなさんがどんな反応をするのか楽しみです。
セラピードックのらずは車に乗れることをとても楽しみにしていたようで、一目散に車に走り出します。人が大好きならずはママこと下山先生の膝の上にセラピー犬として誇らしげに座っています。
仮設にお住いのみなさんに会いに行ってきます。
みなさん「きゃー、かわいい」と笑顔で出迎えてくれました。
「見ているだけで癒される」「ずっと見ていたい」「犬って裏切らないよね」「可愛い」「うちの犬も優秀だったのよ」とらずと触れ合う中で多くの声を聴かせて頂きました。
我々だけと話すときにはなかなか見られない表情やお話もお伺いいたしました。お話してくださったみなさんありがとうございました。
動物は生きることに素直だからこそ、私たちの感情をくみ取り、こころを癒してくれるのだと思います。人とかかわることに疲れたときはペットとともにゆっくり過ごしたり、ペットショップなどで生き物に触れる時間をつくってみてください。
気持ちがなごみます。ぜひ試してみてください。
12月24日
こんにちは。今日の午前中は事務所のある仮設で、ハンドベルの練習です!
明日はいくつかの地域が集まってハンドベルのクリスマス会を行います。
集まった人で奏でるハンドベルはとても味わい深いもの。
毎回担当するベルが違うため、少々の間違いはご愛嬌です。
参加されているみなさんも真剣に楽譜とにらめっこしながら、リズムに合わせて自分の担当するハンドベルを奏でていらっしゃいました。
演奏していると自分の音を出すことで精一杯になっていますが、じつはいくつもの音が重なり、とてもきれいな音を響かせます。さあ、明日の発表会、これまでの練習の成果を発揮してがんばりましょう!
事務所に戻り関東、関西の皆さんから届けて頂いたリボンPJのディスプレイの準備です。セラピー犬らずは一休みしながら私たちを応援?してくれています。
そして仮設に住む皆さんが一生懸命に結んでくださり、こころを結ぶリボンの和の第一号の完成です。
12月25日
現地では仮設に住む方々のサポートをしているスタッフのみなさんのご協力もいただき、集めたリボンとメッセージカードを各家に配って頂きました。
そして仮設に住む皆さんが一生懸命に結んでくださり、こころを結ぶリボンの和の第一号の完成です。
夜には受講生のお子さんからメッセージカードが添えられたクリスマスツリーの贈り物が届きました。温かいお気持ち、ありがとうございます。
明日のクリスマス会に飾らせてもらいます。
12月25日(水)クリスマス会
おはようございます。今日の釜石はとても良いお天気です。
さわやかなクリスマスを迎えました。
本日は3ヶ月に渡り練習してきたハンドベルの発表会です!
いらっしゃる方が、楽しく、そして心が温まるよう、平田生活応援センターのみなさんと会場づくりです。
昨日受講生よりプレゼントしていただいたツリーも入口に飾りました。
らすも一緒にお手伝いです。
さあ、クリスマス会のスタートです。
いつもの練習会場と違い、広い体育館に緊張しながらも、晴れ舞台に胸を躍らせているように感じます。
おひとりおひとり、ご自分のパートを精一杯演奏していらっしゃいました。
ハンドベルは一つ一つとても透き通った音色をしています。その音が集まるととても深い味わいの音色をかなでます。ひとのつながりに似ていると思います。ひとりより、ふたり、ふたりより、さんにん。
自分の持つ輝きをだしあうことで、より大きな力を生み出すことができると思います。
私たちも精一杯のチカラを出し合い釜石のみなさんと今後もご一緒に進んでいきたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。
12月26日(木)らずの訪問日記
こんにちは。プロフェッショナル心理カウンセラーの山下です。
本日は鵜住居地区の訪問です。釜石で使用する全心連カーと長距離を共にした車の二手に分かれていざ出発!
生活応援センターの皆さんにらずとご挨拶して、みなさんに喜んでもらいました。
さぁ本日の活動開始!
お昼によったパン屋さんに、大学生のみなさんがやってきました。お話を聴くと関西から来た学生さんで、東北地区の食べ物マップを作るための取材をしているそうです。現地の大学生がコーディネートしていて、とても
いきいきしていました。限りある自分の人生に対してとても誠実だからこそ、現実を見て、しっかりと自分で考え、社会に発信しているのだと思います。
とても有意義な人生の過ごし方ではないでしょうか。
みなさんの熱意と行動力はきっと大きな実を結ぶことと思います。また釜石で会えること楽しみにしています。
学生のみなさんからエネルギーをもらい次の活動場所に移動です。
途中に漁師町のひとつ、両石という街を通ります。
防波堤に守られた港街でしたが、震災で受けた被害は大きく、町全体が津波にのみ込まれました。震災からもう少しで3年ですが、山肌にはあの日のまま、この町の方が使っていた生活用品が多く残っています。3年という月日をどのように感じるのか、改めて考えさせられます。ここではあの日のまま時が止まっている場所が多くあり、毎日目にすることさえしんどいのではないでしょうか。
目から入る景色からも多くの刺激を受けます。だからこそ、意識してきれいなもの見たり、好きなものを手に取ったり、かわいい物、おしゃれなものを自分に取り入れてみてください。そうすると気分が癒されたり、さわやかになったり、リフレッシュできたりします。
今年も1年を振り返る時期になりました。今日まで頑張った自分に、プラスの刺激のプレゼントをしてみてください。
らずは今日も多くの方と出会い、笑顔をもらっていました。みなさんもらずをみてプラスの刺激になっていたようです。私自身はみなさんの笑顔や笑いが自分のプラスの刺激になりました。ちょっとしたことでも自分にプラスの刺激を与えることができるので、日常で取り入れてみてくださいね。
12月27日(金)
こんにちは。今日は今年最後の釜石の活動です。
本日仕事おさめの方も多いのではないでしょうか。
あっという間の方、やっと今年も終わると感じる方、年末年始仕事の方様々かと思いますが、今日をどのようにすごされていますか?
わたしたちはらずとともにお世話になっているNPOかだっぺしさんが開く子どもサロンに参加しました。各仮設にある、お茶をのみながら談話ができる談話部屋で、勉強セット、ボール、バトミントンセット、お菓子、といろいろそろえて子どもたちが来るのを待ちます。
本当は外で元気よく走り回りたい子供たちが、今もなお仮設での窮屈な生活を強いられており、子どもの居場所をつくることも課題の一つになっています。
今日はどんな元気っぷりを見せてくれるのでしょう。
いつもと違うのは犬がいること、遊びにきたこどもたちはものめずらしそうにらずをみて喜んでいました。子供によってははじめ怖くて触れなかったのが、終わりのころにはリードを持って散歩をしていました。
その表情はすがすがしく、輝いていました!
子どもたちの純粋なこころと、動物を介在させることの効果を改めて感じました。
こどもたちからもらった、らずへの贈り物。
ありがとう。
子どもたちの心の成長をみて、改めて自分の気持ちをおだやかにしてくれる出会いはこころの成長につながっていると思いました。
みなさんも今年一年頑張った自分にこころあたたまるプレゼントを!
新年をより自分らしく迎えるためのキーワードや大切な気持ちを見つけることができるとおもいます。自分らしくいられること。本当はとても自然なこと。だからこそ年明けとともに、自分の気持ちをリセットする時間を大切にしてください。
私たちも今年1年多くの出会いを頂き、たくさんの人から多くの事を学ばせていただきました。そして多くの方々の支えをいただき今日を迎える事ができました。
お世話になったみなさま、誠にありがとうございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。