4月22日 リスニングボランティアの活動(1) of TeamJapan300

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被災地のみなさんが元気な生活を取り戻すために
チームジャパン300は、継続的な生活支援を通して
メンタルケアをサポートしていきます。

リスニングボランティアの活動(1)

4月21日〜22日 石巻近辺

4月21日から3チームで石巻周辺で支援活動を行いました。1チームは東松島〜石巻近辺。1チームは牡鹿半島へ。そして1チームは女川へ。ボランティアチームも連携のペースをつかみ、心理カウンセラーがお年寄りは母親たちのお話を聞きながら、男性スタッフが子供達の遊び相手を務める、といった具合に役割分担しながら被災地のみなさんの支援を行いました。

_D7B3785__02Ws.jpg石巻も牡鹿半島も女川も、被災状況は厳しく、まだまだ復興への道のりは始まったばかり。4月になって気温も上がり、倒壊した家屋のあるエリアでは、異臭もきつくなってきました。これから復興に向けて、みなさんのご自宅のお掃除もすごく大切なことです。瓦礫の片づけボランティアも、積極的にやっていきます。写真ではなかなか伝わりにくいものも多いとは思いますが、みなさんもぜひ、私たちと現地に入ってください。よろしくお願いします。
今回の支援レポートでは、リスニングボランティアをおこなったスタッフのレポートを紹介します。

2日間のボランティア活動を終えて 尾下恵

心理カウンセラーの尾下恵です。2日間のボランティア活動を終え、東京に向かっております。震災から1ヶ月以上がたちました。被災地も桜の季節。 ですが、美しい花の咲く桜の木の横にある電柱は残酷なほどに曲がっていました。
あったはずの家がなく、家の壁の上に車。田畑の中に、船がある。道路のわきに寄せられたたくさんのものは、生活用品だったり、ソファーだったりする。それは、突然すべてを奪われたことを意味します。
津波が運んだ残酷な現実。ただ、その中にも人が復興していこうとする力、回復しようとする力が確かに存在しました。 そこには、道があるのです。次へ進むための一歩を踏み出そうとする確かな証がありました。

今回はいくつかの避難所で、お話を聞きながらハンドマッサージをさせていただきました。
冷たかった手が少しずつあたたかくなる。
「手、あったかくなってきたねぇ。 今日寒かったもんね」と伝えると
「生きてるんやね・・・私。」とても深いことば。
身体固くなってるからほぐしますね、と触れ合いながらいろんな話を聞かせてくださいました。
怖かった話、不安な気持ち、やり場のない怒り。身体と共に、少しずつ心がほぐれる瞬間です。
その場を離れる時、「ありがとう。今日はゆっくり寝れるよ。またね…。」
また来よう。深く心に刻んだ瞬間です。

_D7B3962__02Ws.jpgまた、避難所の中では、支援者として毎日を過ごしておられる方の姿がありました。
助けたかった方もいた。まだ、行方不明の大切な方もいる。津波がきたときの様々な思いをギュッと胸にしまったまま。
それでも誰かを元気にしようとする支援者の方の姿に胸が締め付けられる。
だからこそ、「また来ます」

そして、海外からもボランティアのチームが来て下さっていました。その方は、地震があった当初から被災地を全てまわっているとのことでした。
どこの避難所が何に困っていて、何が必要とされているかを網羅しているようでした。
「日本を愛してる、命をかけて守る。」
透き通った青い瞳には、1ミリの迷いも、疲れもなく、そこにおられました。
アメリカから来た彼は、「もっともっと心のケアが必要」、と。
息子さんもアメリカから来てくださる、と。まっすぐな言葉に胸が熱くなりました。
「本当にありがとうございます」心から感謝です。

きっと日本が変わる。でも、今は、がれきの撤去や泥出しなど、多くの人の力が必要。
これからの活動、ぜひ、皆様とご一緒できればと思います。

初めての避難所支援 下山寿美子

心理カウンセラーの下山寿美子です。本日は、東松島と石巻の避難所に行きました。私にとっては初めての避難所で、被災者の方々の不安は計り知れないものであることを感じました。
でも、被災者のみなさんは、みんながいるから、みんながんばっているから、という気持ちで、平常心を保っているような感じです。「怖かった」と涙されたり、「夜になると不安で眠れなくなる」とおっしゃっていました。今、避難所にいることで、みんなといることで、踏ん張っていられるのかもしれません。
これから、仮設住宅に入られる時など、新たな孤独感を感じるときに、こころのケアが必要になってくるのだと痛感しました。

子供達の小さな心 根岸弥生

アイディア東京校デスクスタッフの根岸弥生です。私はカウンセラーではありませんが、今回アイディアの一員として、ボランティアスタッフとして参加致しました。どうぞよろしくお願い致します。
そこに居る誰もが、言いしれない痛みを胸の奥に抱えて、今日も始まりそして終わってゆくのだろう被災地にある、とある避難所に子どもの笑顔を見つけ、うれしい一瞬がありました。私たちの持ち込んだクレヨンと画用紙に嬉しそうな声をあげ、喜々として、絵を描き始めた子ども達。復興の為に休みなく働くお父さんの面影を男性スタッフに見いだし、独り占めするかのようにはしゃいでいた男の子。優しく本を読み聞かせるボランティアスタッフに、帰らないでと言わんばかりに抱きついていた女の子。
今ある現実をその小さな心で、どこまでどんなふうに受け止めているのか、私には思いも及ばないけれど、今日の一瞬が彼らの新しい記憶に残ってくれるなら、と強く願った一日でした。